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2018.4月号

 

阪神淡路大震災から23年。アスベスト問題に取り組んでいる『ひょうご労働安全衛生センター』は、毎年、震災の日、街頭で、震災アスベストの危険性を訴えています(於:三宮センター街前)。とりわけ震災で倒壊した建物の解体・回収作業に携わった人の中から中皮腫を発症する人が出てきており、既に5人の方が亡くなられています。私たちも、当時、マスクもせずに日常生活を営んでいました。今後、ますます被害者が出てくるのではと、警鐘を鳴らしています。【関連記事P3】

 

 

【議会発信】3月議会 統括質疑から

 

 

 

1.第7期介護保険事業計画案について
【小林】2000年に導入された介護保険は20年経たぬうちに、その矛盾が露わになった。介護保険料は導入当初の約2倍に、一律1割負担だった介護サービス料は一部2割負担に、この8月に一部3割負担に引き上げられる。また、特養ホームへの入居資格者を要介護3以上に限定。要介護2以下は入所資格すら無くなってしまった。さらに昨年4月、給付費抑制のために「要支援1・2」の通所・訪問介護は、介護保険の対象から外され、それはさらに「要介護1・2」に拡大されようとしている。介護保険料を払いながら、介護サービスを受けられない・・・介護保険は制度崩壊の危機に面している。
 そこで質疑するが、介護保険は家族介護の限界から介護の社会化が謳われたにもかかわらず、今では「保険料と税金で支えられている市民の助け合いの制度」と謳われている。公的責任が大きく後退してきたと考えるがどうか。
【副市長】総合事業については介護保険の財源で行っているし、サービスの提供、構築にあたっても制度内での対応なので、引き続き介護保険の制度として対応していく。「市民の助けあい制度」は神戸市の6期事業から書かれており、市民が地域福祉を担う主体として共に助け合いながら支えていくという必要性についても記載している。
【小林・再質問】この間の地域包括システムでも自助・共助が強調され、公助が見えない。総合事業の生活支援訪問サービスが全国の自治体において運営が困難になっている状況の中、神戸市でも事業者の4割しか手を挙げていないという事業者不足。12時間研修を受けたヘルパーも1割しか就労に結びついていないという担い手不足。結果、移行率は4%という利用者不足。神戸市としてこういう状況になるのを想定していたのか。
【副市長】利用者は他の指定都市でもおおむね1割以下で、この程度かなということで、まだまだ周知は足りていないかもしれない。担い手については、今後、体験型サービス実習も検討する等、研修終了者と事業者とマッチングさせてサービスの受け皿が選択肢として増えるよう努めていきたい。このような状況は、想定外ではないと考える。徐々に増えてくると思う。
【小林・再質問】甘い見通しではなかったのか。ある意味では失敗だったと思う。国の模範例・先進例と言われる自治体の一つ、大東市では、100人以上移行させれば200%加算、30%以上移行させないと更新させないというアメとムチを使ってかなり強引に移行をすすめていると聞く。国も取り組みの結果に対する交付金を出す制度もスタートさせている。来年度、神戸市も生活支援訪問サービスに強引に移行させていくのではないかと危惧するがどうか。
【副市長】一律に強行的に移行することはない。

 

2.女子中学生のいじめ・自死問題について
【小林】一昨年10月に起きた垂水区の中学3年生の自死で、設置された「第3者委員会」の最終報告書が昨年の8月遺族に手渡されたが、遺族としては全く受け入れることのできるものではなかった。その後、「第3者委員会」に追加調査を求めたが拒否された。今後は、「第3者委員会」の最終報告書に、一昨日、提出された遺族の所見が添えられ市長に送付されることになる。報告を受けた市長は、必要があると認めるときは、附属機関を設けて再調査を行うことができることになっている。
 そこで、質疑するが、送られた最終報告書の問題点を見抜いていただき、遺族の意向を踏まえた適正な構成による第3者委員会のもとに、再調査を行っていただきたいと思うがどうか。
【市長】昨日、私のところに調査報告書と所見が届いたばかりで、今後、これらを見て判断することになる。
【小林・意見】いじめの背景を見なければ、再び繰り返されることになる。ぜひ、市長は強い決断で臨んでいただきたい。

 


 

【議会発信】2・3月 局別審査から 

 

 

 

【環境局】

①震災アスベスト-アスベスト試行調査への参加について【関連記事P3下段】
②大阪湾フェニックス計画第3期ごみ処分場整備について
 第2期ごみ処分場が2030年度に満杯になることから第3期ごみ処分場整備に向けてのアセスメントが始まるが、もともと海水が滞留しやすい閉鎖性海域である大阪湾を次々埋め立てていくことの影響を考えると、大阪湾全体の総合的なアセスメントが必要なのではないか。


【保健福祉局】

①外国籍登録者の保険証等の身分証明書表記の統一性について
国民健康保険加入者の場合、保険証や特定健診の受診券が、また、生活保護受給者の場合、休日受診の証明書住基カード、カルテ、医療券等々、それぞれ身分証明書の表記が日本名だったり外国籍名だったりバラバラであることから医療関係の窓口で今、混乱が起きている。混乱の原因を把握し、統一的見解を出すべきではないか ⇒即、各区役所に通達が出されました。
②重度障がい者24時間ケア体制の申し入れのその後について⇒秋頃、基準を見直す予定


【建設局】

①道路標識(警戒標識)の点検・更新で安全対策を
北区の路上に設置されている通学路の警戒標識が、ある施設の利用者と支援員が徒歩訓練を終えての帰り道、横断歩道手前で待機している折、目前に突然落下しました。ケガはありませんでしたが、一つ間違えば大けがにつながっていました。設置者は神戸市。7年前、目視だけしていたことが判明。早急に、神戸市独自の予算で点検を求めました。
②公園リノベーション事業で子どもや親子で楽しめる身近な公園の整備を

 

 

【水道局】
①水道料金滞納者への丁寧な対応について
②水道事業の民営化の問題点について

【交通局】
①バス事業の路線移譲・民間委託において労働者の立場に立った評価・選定を
②暫定的な対策としての女性専用列車導入に終わらず、根本的な解決策を



 

アスベストの試行調査にご参加を!

 


 阪神淡路大震災から23年。残された課題の一つ、震災アスベスト。耐熱性・耐火性のあることから、アスベストは、工場や建物に大量に使われてきました。その建物が震災で壊れ、解体・回収作業に携わった人の中から中皮腫を発症したり肺がんになったりで、既に5人の方が亡くなられています。
この度、国の予算でアスベスト試行調査(無料)を受けることができるようになりました。私たちもマスクもせずに解体作業の横を通勤・通学をしていました。アスベストは、十数年から40・50年かけて発症するものです。不安な方は、ぜひ、この機会に、調査に参加していただきたいと思います。


【写真:ひょうご労働安全衛生センター&アスベスト被害者家族の会と神戸市との懇談】

 

●対象者 神戸市内在住者
●場 所 集団検診会場(胸部X線健診会場)
●内 容 聴取・胸部X線CT検査・保健指導
●負 担 無料
●実施期間 2018年1月4日~2020年3月末
【問い合わせ先】神戸市保健所調整課 ℡078-322-6517(直通)

 

 


 

【議会発信】今年度ちょっとだけ良くなったこと

 


◎介護・医療・福祉
・認知症初期集中支援チームの全区配置
・認知症の鑑別診断や専門相談等を行なう「認知症疾患医療センター」の設置を拡大(5⇒7カ所)
・認知症の人を見守る支援でGPS端末機を活用した制度の創設
・成年後見支援制度で本人や親族が市長申立てした場合も、後見人に対する報酬の支援を拡充する
・障がい者支援センターを全区に設置し、障がい者見守り支援員を配置
・民生委員の活動費の増額に加え、民生委員支援員活動費(実費弁償費)の増額

◎子育て・教育
・臨時任用教員と正規教員の収入等で大きな格差の要因になっていた「空白の一日」問題で、期末勤勉手当・年次有給休暇・社会保険等の不利益が解消される
・保育定員の拡大1,600人 43か所            
・一時預かり幼稚園の拡大 35園を45園に拡大
・学童保育全学年受け入れ、施設整備 13カ所
・産婦健康診査助成  1回5000円 2回まで
・スクールソーシャルワーカー各区に1人配置
・小・中学校のトイレ洋式化 120校に
・しあわせの村での18歳未満の子どもを含むグループの駐車料金無料化

パチパチ


◎その他
・浴場組合加盟39施設で、週1回、親子で利用する場合、高校生以下の子ども無料・親1人半額
・公共交通等のバリアフリー化の促進
ホーム柵整備→JR三ノ宮駅(~2018年)阪急神戸三ノ宮駅(~2020年)
エレベーター・多機能トイレ→阪急花隈駅(~2019年)阪神西元町駅(~2019年)等々
・消防団員の年報酬引き上げ
・空地・空き家対策で解体除去費用補助95%

 




 

高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー

 

ご案内します!⑯「第8回たんぽぽカフェ」

この4月から、介護保険料が月額平均9.3%引き上げられました。介護サービス料も年収280万円以上の人は2割負担に、8月には、年収340万円以上の人は3割負担になります。介護はまさにお金次第です。また、介護保険の総合事業導入から1年。その他にも様々な問題点や課題が見えるようになりました。何とかしなければなりません。
小林るみ子が問題点についてお話をします。その後、ケアマネージャーさんやヘルパーさんを交えながら参加者の皆さんで話し合い、実りある会にしたいと思います。ぜひ、お誘いあわせの上、ご参加ください。お待ちしています。
●日 時 5月13日(日)14:00~16:00
●場 所 ろっこう医療生協六甲道組合員センター(右図)
●内 容 「変わる介護保険 増える介護難民」
●話す人 小林るみ子(神戸市会議員)
      ケアマネージャー・ヘルパー他
●参加費 300円(資料・お茶代) 




 

【地域発信】平和な街や港を子どもに残したい


朝鮮学校も高校授業料無償化の対象に!

1995年1月17日。寒さと恐怖に震えていたあの日あの時、灘区南部の住民は、中央区との境界にある「東神戸朝鮮初中級学校(当時)」に避難し助かりました。今まで近くて遠い存在だった朝鮮学校が、それを機に、より近い存在となりました。その朝鮮学校は地震で全壊。国からの支援は半額補助、残りは保護者負担に。日常的にも、一条校でないために国からの支援が少なく再建は容易ではないことを知りました。急きょ『朝鮮学校を支えるおんなたちの会』を立ち上げ、2年間24回に渡って、兵庫県下の朝鮮学校再建カンパのお願いの街頭行動に取り組みました。当初は、私たち日本人だけの行動でしたが、徐々にオモニたちも増え、自ずと連帯感が生まれました。集まった署名8000筆は、国・兵庫県・神戸市に。また、街頭でのカンパ金と「ハラボジ・ハルモニ人形」【写真】販売等の収益で集まった約1000万円が朝鮮学校再建のための費用となりました。


教育の現場に政治的なものを持ち込んではいけない
 長い間、朝鮮学校は、一条校でないためにどれだけ差別されてきたでしょうか。日本の学校周辺には当然のようにあるグリーンベルトや信号機がありませんでした。通学定期券もなく大学も門戸が閉ざされていました。少しずつオモニと一緒に道を開いてきたものの、今尚、差別は残されたままです。その一つ・・・高校授業料無償化で朝鮮学校は対象から外されました。「私たちがなぜ差別されるのかなぜ否定されるのか」と、朝鮮高級学校の生徒は、毎月、元町駅前での署名行動を通して訴えています。さらに、今年度、兵庫県外国人学校振興費補助も二分の一に減額されました。教育の現場に政治的なものを持ち込んではいけません。国籍を超えた“地球の子ども“の教育を受ける権利を保障するために寄り添いたいと思います。

 

 

3000万人署名に取り組んでいます!

 

森友問題で、民主主義の根幹を揺るがす改ざん問題が発覚しました。証人喚問も行なわれましたが、事態は変わっていません。単に”佐川事件“に終わらせることなく、徹底して真相を究明し、安倍政権を総辞職に追い込んでいかなければなりません。その安倍政権は、この間、戦争ができる国づくりを進めてきました。特定秘密保護法、安保関連法、共謀罪と着々と外堀を埋め、いよいよ本丸平和憲法の改悪を強行しようとしています。   
今、全国で、安倍9条改憲NO!憲法を生かす3000万人署名運動が展開されています。5月末まで行われます。水道筋2丁目のたんぽぽ倶楽部前にも署名用紙を置いています。お買い物途中にでも立ち寄ってください。平和憲法は、私たちの宝です。

 

 

 

 

 

 

戦争を知らないあなたに

 


 

神戸空襲で右手を失った   
早苗さんを書いた「さなえさんのて」の絵本。
子どもさんやお孫さんとご一緒にお読みください。
たんぽぽ倶楽部にあります。1冊1000円です。 


 

【倶楽部発信】お 知 ら せ

 

◆春のリサイクルバザーへのご協力ありがとうございました

 

 


たんぽぽ倶楽部のリサイクルバザーも定着し、購入される人も品物を提供いただく人もお手伝いに来ていただく人も

年々増えています。ありがとうございます。
今回は、収益金から借り上げ復興住宅問題に取り組む団体にカンパさせていただきました。(たんぽぽ倶楽部)

 

 

 

 

◆総会&懇親会のご案内
今年度の総会のご案内を同封いたしました。ぜひご出席ください。尚、準備の都合上、同封のハガキでの返信を6月18日迄にお願い致します。
●日 時 6月24日(日)12:00~
●場 所 原田の森ギャラリー 401号室
●参加費 2000円

 


◆介護・子育て・労働・くらしの相談

★電 話での相談 ℡078-802-1125(事務所)    
★事務所での相談 毎月第2土曜日午前10時~12時 
ご注意 事務所での相談日を第1土曜日から第2土曜日に変更しています。

なお、都合により不在の時もあります。ご了解下さい。


 

編  集  後  記

 

■3月21日、小林多喜二の母せきを92歳生涯女優河東けいさんがひとり語りで演じました。ご高齢の河東けいさんの年齢をも感じさせない語り・・・獄死した息子小林多喜二への強い母の思いを時には穏やかに時には激しく語り・・・、泣きました。“ものが言えなくなる”世の中になろうとしている今の時代に重なり、あらためてそんな社会にしてはいけないと強く感じました。
語り終了後、サイン会でしっかり握手。92歳の河東けいさんにパワーをもらいました。
■桜は早々と散ってしまい、すっかり新緑の季節になってしまいました。季節の変わりめです。皆さん、お身体ご自愛ください。

(小林るみ子)

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。


 
 

   

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