「第2回障がい者の声を届ける会」24時間ケアを求める署名運動の報告と地域で暮らす重度障がい者の切実な声を聞く機会になりました。私を含め4人の市会議員が出席。当事者やヘルパーの声をしっかりと聴きました。集まった署名の声とともに神戸市に届けることを約束しました。(於:JR新長田駅北5分、シェアハウス『Re-smile(リ・スマイル)』)
【議会発信】9月議会 統括質疑から
1、重度障がい者の支援について
【小林】重度障がい者は、自分の暮らしたい地域で、障がいのない人と同じように当たり前に生きて行くため24時間ケアを求めてきた。神戸市は日常生活の多くに介助が必要な障がい者に対し、ヘルパーのいない空白の時間があるヘルパー利用プランを提示しており、必要な時に必要な介助を受けることができない。神戸市は、「深夜時間帯はおむつを利用していただいて」と制度の利用を勧めるが、あまりに屈辱的で個人の尊厳を踏みにじる対応に人権感覚を疑わざるを得ない。重度障がい者の支援でマニュアル通りに機械的に進める神戸市の対応についてどのように思われるか。
【副市長】24時間ケア体制の保障をするべきだということだが、個別に丁寧に対応し、様々なサービスを含めて活用していただきながら支援を行っている。
【小林】深夜時間帯にトイレに行きたくなっても行けない、喉が渇いても水を飲むこともできない、こけたら朝までこけたまま、痰が喉に詰まることも体調が急変することもある。生命の危険につながるにも関わらず、神戸市は「生命に関わる危険性はない」「大丈夫」と言っているが、その根拠は何か。
【副市長】必要な介助については判定委員会で判断して必要なものについては支給決定している。一職員で判断しているものではない。
【小林】「生命に関わる危険性はない」と言いきる根拠が分からない。大丈夫ではない状況があることを知っていただきたい。障がい者の生活や行動を大きく制限しているのが今のプランだ。空白の時間のあるプランはぜひ見直していただきたい。市長!重度障がい者の声を直接聞いていただきたい。
【市長】・・・・・・・・
2、非核「神戸方式」について
【小林】核兵器禁止条約は今年7月国連で122ヵ国の賛成で採択された。神戸港が「平和な港として今あることの重み」を考え、神戸市議会全会一致の「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議」に基づき、非核証明書の提出を義務付ける非核「神戸方式」を神戸から全国に全世界に積極的に発信する機会ではないかと考えるがどうか。
【副市長】市会での決議を尊重してこれまで事務を進めてきており、特段の発信は考えていない。
【小林】核兵器禁止条約採択の裏付けとなった国際署名運動が展開されており、856自治体の首長も署名をしている。平均年齢81歳の被爆者はこれを“最後の運動”と位置付け、2020年まで取り組む。
また、神戸市には、非核「神戸方式」の決議文が刻まれた台座に平和のメッセージを聞く少女「美海ちゃん」像が置かれた記念碑がある【写真上】。神戸市に寄贈したにも関わらず、未だに私有地に置き去りのままだ。神戸開港150年を機に、市有地に移し、全国に全世界に発信してはどうか。
【副市長】(冷たく)移設は考えていない。
【写真上:神戸市中央区海岸通中華総商会ビル前の記念碑】
【写真下:8月に皆さんにお願いさせていただいた署名が何と500筆を超えました。全国で全世界で集約され、最終国連に手渡された署名数は、515万4866筆でした。ありがとうございました。】
【議会発信】9月議会局別審査から
【経済観光局】
①障がい者の福祉作業所誘致による商店街の活性化について
水道筋商店街には、A型B型の就労支援事業所―クッキー屋さん、100均の店、クリーニングの引き継ぎ店、洋服屋さん等の障がい福祉作業所がある。商店街の活性化に力を入れている経済環境局として、色々な人が集う街は活性化するという観点で、同時に障がい者就労支援と言う観点で、福祉作業所の商店街への誘致という積極的な支援を行なうべきではないか。
②「中小企業奨学金返済支援制度」の対象従業員の要件緩和について
【危機管理室】
①土砂災害警戒区域内の高齢者・児童福祉施設など要配慮者利用施設の安全対策について
1938年7月の阪神大水害を経て、1967年7月の土砂災害から今年で50年。昨今、ゲリラ豪雨など、異常気象が続く。六甲山は、もろい真砂土地盤、30度以上傾斜の急斜面など、危険な状況にある。イエローゾーンに選定された地域には多くの住宅が密集して建ち並んでおり、高齢者施設や児童福祉施設など、要配慮者利用施設もある。これらの施設における安全対策について伺いたい。
②「アスベストの健康影響に関する調査(リスク調査)」への参加について
【みなと総局】
①ベイシャトル事故における訓練未実施などの対応について
衝突事故において、重症の乗客も徐々に回復に到っていると聞いているが、まずは専門家による心のケアを求める。9月7日、神戸運輸監理部による「輸送の安全の確保に関する命令書」の手交での行政処分が『OMこうべ』に対し行なわれたが、海上保安部による捜査、国土交通省運輸安全委員会・海難審判所等の調査結果が未だ明らかにされていない。早急に調査結果の報告を求める。また『OMこうべ』の安全管理規定によると「年1回以上事故処理に関する訓練をしなければならない。訓練は、全社的体制で処理する規模の事故を想定した実践的なものとする」となっているが、この4年間、一度も訓練はしていなかったと聞く。みなと総局としては、このことをどのように考えるか。
②神戸開港150年、平和な港としての重みを考える企画を
【住宅都市局】
①公営住宅のアスベスト問題について
②若者の支援施策としての住宅政策について
格差貧困社会。そのしわ寄せは、若者にも圧し掛かっている。非正規労働で低所得のために、4人に3人が実家を出ることができないでいるその一方で、4人に1人がホームレス状態を経験していると言われている。今後、若者も社会保障の対象の一つとして考え、支援施策、福祉施策としての住宅政策にも力を入れる必要がある。居住の安定の確保のために、例えば「家賃補助制度」の整備、あるいは社会問題になっている「空き家」の有効活用などはできないか。
【消防局】
①日常の業務の中での消防士の惨事ストレス対策について
②「ヘルプマーク」の作成・普及について
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ヘルプマークを知っていますか?援助が必要な方のためのマークです。外見からは分からなくても、義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としている方々がいます。このマークを見かけたら、電車内で席をゆずる、困っているようであれば声をかけるなど、思いやりのある行動をお願いするものです。
今、全国の自治体でヘルプマークを作成し、普及に取り組んでいます。神戸市としても、保健福祉局と連携し、ヘルプマークに取り組めないか。
*ヘルプマークのサンプルを持って質問しました。 |
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右写真は、急遽ヘルプマークを作成していただいた林智恵子さんです。【畑原通在住】
【議会発信】市政と運動をつなぐ・・・3つの申し入れ
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10月13日 親元を施設を出て、一人で地域の中で生きて行くことを選んだ重度障がい者は、今の不十分な社会保障制度のもとでは、とても安心して暮らすことはできません。
その一つが、ヘルパーが入るケアの時間数です。神戸市の場合、上限15時間で時間帯に空白があるケアプランです。深夜帯は不安です。この夏、24時間ケアを求めて署名活動をし、最終3547筆の署名とともに直接神戸市に申し入れをしました。
11月20日 昨秋、垂水区の女子中学生が自ら命を絶ちました。神戸市は、≪重大事態≫だとして第3者委員会を立ち上げ、聞き取り調査やアンケート調査をしました。この夏、最終報告書が出されましたが、遺族は、「なぜいじめられたのか」「なぜ死ななければならなかったのか」その背景が分らないとして、第3者委員会に≪追加調査≫の申し入れをしました。全てを明らかにすることが再発防止につながると思います。
11月21日 阪神淡路大震災でアスベストを吸った労働者の中から中皮腫を発症し亡くなった方が出てきました。アスベストは、数十年経って病気を発症する危険な物質です。『ひょうご労働安全衛生センター』は、この間、震災アスベスト問題に取り組み、国が行なっているアスベストの≪試行調査≫に神戸市も参加するように再三求めてきました。その運動もあって、このたび、神戸市も、12月8日の本会議で取り組むことを表明しました。 |
『安心と笑顔の社会保障ネットワーク』第2回総会&講演会
超高齢社会。介護の社会化を謳って2000年にスタートした介護保険制度が、給付費がかさむ中で次々と削られ、改悪されてきました。第7期介護保険事業計画のもと、介護保険料だけ払って十分な介護サービスを受けることができなくなろうとしています。これ以上の改悪は許してはならないと、昨年、『安心と笑顔の社会保障ネットワーク(略称:安心ネット』を立ち上げ、出前講座・街頭行動・自治体への申し入れなど、当面、介護問題を中心に取り組んでいます。
10月22日に、第2回総会&講演会が開催されました。台風が近づく最中にも関わらず、参加者は、講師の本田 宏さん(医師)の話に耳を傾けました。
皆さん!ぜひ、会員(会費:年額1000円)になってください。会員になっていただいた方には、ニュースをお届けし、学習会の日程や社会保障制度の情報を提供させていただきます。
【地域発信】 人権・平和・環境・平和まつりinなだ!
秋の一日『平和まつりinなだ』
11月23日、神戸学生青年センターで、「平和まつりinなだ」が開催されました(主催:新社会党灘総支部)。
Ⅰ部では、ピアノ演奏や沖縄三線演奏【写真】を楽しみました。
Ⅱ部は、あらゆる分野で活動されている方々の思いを聞きました。沖縄を訪ねた若者、原爆被害者の女性、非正規労働者の男性、借り上げ住宅問題に取り組む女性、原発避難者の女性・・次々と続く訴えに心動かされる場面が多々ありました。当事者に寄り添いながら、これらの課題にも向き合っていかなければという思いがひとつになったⅡ部でした。
一方、沖縄・原爆のパネルが展示されているロビーでは、コーヒーや野菜の販売も行なわれ、秋の1日、じっくり人権・平和・環境について考える機会になりました。
新聞をお読みください!
新社会党は、アベ政権による改憲と戦争ができる国づくりに反対し、貧困と格差が広がる今の社会に、
人間らしい生活を取り戻すため、平和運動・労働運動・自治体運動に全力をあげています。
機関紙は、そんな活動の中からの主張と労働者・市民の活動・交流のための情報を伝えます。
辛 淑玉(シン・スゴ)さんの「たんこぶ」や若者のひろば・おんなの目などが好評です。
●『週刊新社会』毎週火曜日発行
購読料月額600円
●『新社会兵庫』第2・4火曜日
購読料月額400円
『週刊新社会』のみ
『新社会兵庫』のみ
両方など
購読方法は様々です。
ご関心のある方、ぜひお申込みください。
【申込み先】
新社会党兵庫県本部 (℡078-361-3613)
新社会党灘総支部(℡078-801-6530)
小林るみ子(℡090-7359-6658)
高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー
ご案内します!15「第7回たんぽぽカフェ」
●日 時 2018年1月28日(日)14:00~16:00 *申込み不要
●場 所 ろっこう医療生協六甲道組合員センター(右図)
●内 容 「すべての子どもが安心して夢を語れる社会を!
●話す人
津田 英二さん
(神戸大学人間発達環境学研究科教授 神戸大学サテライト
施設「のびやかスペースあーち」の開設・運営に携わる)
谷口 美保子さん
(「子どもが何でも話せる電話」チャイルドライン神戸推進委
員会の立ち上げに参加。「子どもフレンドリーネット・神戸」
の理事として電話を受ける活動に携わる)
●参加費500円(資料・お茶代) |
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【倶楽部発信】お 知 ら せ
◆春のリサイクルバザーにご協力ください
たんぽぽ倶楽部のリサイクルバザーも定着し、購入される人も品物を提供いただく人もお手伝いに来ていただく人も年々増えています。秋のリサイクルバザーでもたくさんの方のご協力を得ました。ありがとうございました。今回は、収益金から『安心と笑顔の社会保障ネットワーク』(4ページに掲載)にカンパさせていただきました。
春のリサイクルバザーは下記の日程で行います。ご協力宜しくお願いします。
★日時 2018年3月25日(日)10:00~16:00
★場所 たんぽぽ倶楽部
*提供品の受け付けは、3月19日からです。
【問合せ先:℡078-802-1125たんぽぽ倶楽部】 |
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◆たんぽぽ倶楽部前に、二つのテーブルが・・・
テーブルの一つでは、青柳正さんが、寒い中、黄色のエプロン姿でペットボトルや牛乳パックなどの廃材を使った手作りの工作を(子どもから大人まで)皆さんと一緒に楽しんでいます。最近は、廃材を持ってきていだく人も増えました。ぜひ、お立ち寄りください。
もう一つのテーブルには、下記の署名用紙を置いてます。ご協力をお願いします。
借上げ住宅問題に公正な裁きを!
阪神淡路大震災から23年、残された課題―借り上げ住宅問題。終の棲家として入居した被災者を期限が曖昧だったにも関わらず、期限切れと言う理由で、神戸市は、被災者を訴えました。災害大国、私たち一人ひとりの問題でもあります。ぜひ被災者に寄り添っていただき、署名にご協力ください。 |
憲法を守る3000万人署名を!
特定秘密保護法、安保関連法、共謀罪と着々と戦争ができる国つくりをしようとしているアベ政権は、いよいよ平和憲法に手を付けようとしています。平和憲法があったからこそ、平和を保ち続けることができたこの国です。署名にご協力ください。 |
◆介護・子育て・労働・くらしの相談
★電 話での相談 ℡078-802-1125(事務所)
★事務所での相談 毎月第2土曜日午前10時~12時
ご注意 事務所での相談日を第1土曜日から第2土曜日に変更しています。
なお、都合により不在の時もあります。ご了解下さい。
編 集 後 記
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■神戸市長・補欠選挙、そして総選挙。この秋は、ダブル・トリプル選挙になりました。神戸市長選挙は、総選挙に便乗して高投票率でした。神戸市の政務活動費問題に端を発した補欠選挙は、自民党の議席が自民党・維新の党の議席に入れ替わっただけでした。総選挙は、全国的に市民と野党共闘候補が頑張りました。結果は、自民党勝利に終わりましたが、暴走するアベ政権をストップさせるには野党共闘しかないことを実感しました。■来年は、診療・介護報酬同時改定の年。既に生活保護費も母子家庭加算のカット案が出されています。しっかりと踏ん張って押し返す運動を展開しなければなりません。
(小林るみ子)
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ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/」
もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。
ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。
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