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2016.8月号

7月に行われた参議院選挙では、野党共闘が実現し、「野党議員をもっと増やそう!」と訴えてきました。結果、改憲派に3分の2を占められてしまった今、憲法改悪での「戦争ができる国つくり」、労働基準法改悪での「企業にとって世界一活動しやすい国つくり」が進められ、沖縄問題、原発問題においても“棄民策”が進められていきます。アベ政権の暴走はどうしても止めなければなりません。仕切り直し!皆さんと一緒に頑張ります。

 

 

 

【議会発信】6月議会一般質問から

 

 

① 原発事故避難者問題について


【小林】東日本大震災から5年を経た今なお、約6万世帯の福島県民が県外に避難しています。中には、避難先と被災先との二重生活を余儀なくされている被災者も多く、物理的経済的精神的に多くの負担を背負っているのが現状です。今、避難者の多くは「災害救助法」に基づく借り上げ住宅制度(みなし仮設住宅)を利用しています。これは避難者に対して避難先の自治体が無償で公営住宅を提供したり民間の賃貸住宅を借り上げて提供するという制度です。神戸市では、福島県からの避難者は19世帯41人、そのうち避難指示区域外の自主避難者は16世帯37人、約8割を占めています。このたび、国と福島県は、自主避難者に対して、この支援を来年の3月末で終了させる方針を打ち出しました。今、自主避難者の中には不安が広がっています。


そこで質疑しますが、国や福島県に住宅支援の継続を求めつつ、神戸市としても独自の住宅支援を継続できないか、市長のご見解をお伺いします。


【市長】応急仮設住宅の入居期間は国と被災自治体が協議を行い決める。支援制度は来年3月で打ち切られ、今後は新たな支援策に移行することになるが、市としては被災自治体の意向を尊重し、継続を求めることはしない。
【小林】鳥取県は民間の支援団体も参加した総合支援チーム会議をつくり、「復興が十分に進んでいない現状を考慮し将来的に鳥取への移住につながれば」という考え方で最長8年まで延長するとしており、避難者の声を聞いた上で判断していくという。神戸市としても当事者の声を直に聞いた上で判断されたらどうか。
【市長】避難されている方には、極力不自由を感じない様な行政サービスを提供する必要があり、市の責務として対応してきた。ただ、応急仮設住宅の入居期間は国と被災自治体で協議を行うことになっており、福島県は「地元に戻っていただきたい」という意向で判断をされたので、市としてはその判断を尊重することが適切な対応であると考える。
【小林】福島ではいまだ原発事故で放射能の不安もある。神戸市独自の支援をする必要を考えていただきたい。

 

 

 

皆さん!「健康の権利」「居住の権利」を

守る署名にご協力を!

 

原発避難者の救済を求める署名
福島原発事故から5年を経た今なお約6万世帯の福島県民が県外に避難しています。ところが来春、無償住宅入居支援が打ち切られることに。帰るにも帰れない原発事故避難者の思いに寄り添っていただき、住宅支援の継続を求める署名にご協力ください。これは、原発大国、私たちの問題でもあります。
借り上げ住宅の入居継続を求める署名
21年前の震災でたまたま入居した復興住宅「借り上げ住宅」。20年という契約期間の事前通知もないまま、今になって転居を強いられ・・・被災高齢者が転居することは命を縮めることにもつながりかねません。市長が3世帯を提訴したことで今は裁判に。災害大国、これもまた、私たちの問題でもあります。



      

   

【議会発信】6月議会 一般質問から


 

② 子どもの貧困対策について

【小林】子どもの貧困率16.3%、ひとり親家庭の貧困率54.6%が公表されて以降、社会問題として、子ども、若者、女性、そしてひとり親等の「貧困」が採り上げられるようになっています。しかし、漠然とは理解できるものの何をもって「貧困」というのか、「貧困」とはいったいどのようなことを指すのか、はっきりとは分からないというのが多くの人の思いではないでしょうか。

今、神戸市は、「ひとり親」や「生活保護」家庭の子どもを対象にした学習支援を行っています。直近では、子どもの居場所作りの一環「子ども食堂」への助成という支援策等、数多くの取り組みがなされています。


そこで質疑しますが、子ども・子育て支援策の取り組みにあたって、まずは、神戸市の子どもの経済的貧困率はもちろん、様々な視点からの貧困の実態調査が必要だと考えますが、市長のご見解をお伺いします。


【副市長】2013年度にはひとり親家庭の実態調査を行い、今年度は国の全国母子世帯調査が予定されており、市としては、2015年度に関係局で検討会を設置し、貧困対策として2016年度予算の中でも、事業を拡大したり新規事業を行っており、今の段階で新たな調査は予定していない。
【小林】貧困問題に取り組んでいる人は「良く食べて良く眠る、学校に行く友達との付き合いをする、学校・地域行事に参加する、進学する、夢を抱く」この普通の当たり前のことの機会が奪われていること「貧困」と捉えている。その観点で実態調査をし、その上で就学前からの切れ目のない支援に取り組んでいただきたい。

 

 

 

「子どもの居場所づくり」の取り組み


神戸市では、子どもたちの育ちを身近な地域で支援することを目的としてひとり親家庭や共働き家庭で夜遅くまでひとりで過ごすなどといった課題を抱える子どもたちが、食事、学習、団らんなどを通して安心して過ごすことができる「子どもの居場所づくり」に取り組む地域団体を公募し助成するようになりました。

【写真】[子ども食堂](於:浜松市内「東京新聞」より抜粋)

 


「子ども食堂」食事を調理し、提供する事業を含む子どもの居場所づくり
「学習支援」宿題や自主学習を支援する事業を含む子どもの居場所づくり
「相談支援」保護者の相談・支援。市が認めた事業を含む子どもの居場所づくり

 

ちなみに灘区では・・・
「子ども食堂」「学習支援」(於:灘区民ホール3階)
事業体:「神戸大学大学院人間発達環境学研究科&灘区連合婦人会」
「学習支援」(於:岩屋青年会館2階)事業体:岩屋連合町会

 

 

 

【議会発信】6月議会 一般質問から

 


③ 介護保険」の見直しについて


【小林】家族介護の限界から介護の社会化を謳って、2000年にスタートした「介護保険」制度。導入後はじめての大改革と言われる、このたびの「介護保険」の見直しの一つに、「要支援1・2」の通所介護・訪問介護が「介護保険」の対象から外され、各自治体の総合事業に移行されます。神戸市も来年度からの実質移行のために、この間、その受け皿つくりに奔走しています。総合事業では、①現行相当サービス、多様なサービスとして②緩和規準サービスA③住民主体サービスBと大きく3つに分けられます。

 

そこで質疑しますが、このたびの総合事業のサービス類型で、緩和規準サービスAの報酬単価の切り下げや、無資格者・ボランティア等によるサービスが可能となれば、移行後、現在のサービスが維持できなくなるのではないか、先々の見通しがもてないのではないかと考えますが、市長のご見解をお伺いします。


【副市長】総合事業の開始に向けては、人材確保や研修により質の確保やサービスの確保は可能だ。
【小林】昨年、介護報酬が2.27%引き下げられた。介護事業所は大幅な収入減、人員縮小、撤退があり、一昨年比1.4倍の76件の倒産があった中での今回の総合事業への移行だ。こんな状況で事業者の参入は確保されるのか。サービスA・Bの確保の見通しがたたない自治体が7割あるという情報もある。あくまでもサービスA・Bは、プラスアルファで考え、まずは総合事業は現行相当サービスを維持するべきだと考えるがどうか。
【副市長】新しい制度でスタートするメニューについては、市として利用者の方に適切なサービスが提供できるような体制をつくることに全力をあげたい。

 

 

 

 

高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー

 

ご紹介します!14 「たんぽぽカフェ」


前回は、[安保関連法―気になる子どもたちの未来]というテーマで、弁護士の川元志穂さん【写真左】にお出でいただき、『王様と憲法』という紙芝居を使いながら分かりやすく憲法についてお話しいただきました。そのあとのお茶を飲みながらの会話もはずみ、充実したひとときとなりました。関心のあるテーマだけにたくさんの人の参加になりました。あらためて憲法の素晴らしさを考えさせれ憲法を守る必要性を感じました。【写真右】

 

 

 

第3回は、
●日時9月25日(日)13時半~
●場所 ろっこう医療生協
六甲道組合員センター(地図参照)
●内容
「上がる保険料下がる介護サービス」
●話 小林るみ子
●参加費300円
*どなたでもご参加を!
*問合せ先:℡078-802-1125



 

 

【地域発信】知ろう!介護保険がどう変わる

 


小説『恍惚の人』が出版された頃、まだ痴呆という言葉も認知症という言葉もなかった頃、夫や父や姑の介護は妻や娘や“嫁”である女性の肩に重くその負担がのしかかっていました。しかし、長寿化や核家族化の中で、家族による介護の限界から「介護の社会化」が叫ばれるようになり、2000年に介護保険制度が成年後見制度とともにスタートしました。
この間、介護保険料は、40歳から64歳までの方は加入している医療保険料に併せて負担、65歳以上の方は年金から天引きされてきました。3年ごとに引き上げられていく介護保険料の負担は大きいものがあります。また、介護現場で働く介護労働者の人員不足の問題も深刻です。介護労働への正しい評価とそれに見合った賃金、正規化等の待遇改善に力を入れなければなりません。このような課題を抱えつつ、膨れあがる給付費抑制のためにさらに大きく見直しがなされました。


【見直し点】

1、 要介護認定「要支援1・2」の通所介護と訪問介護のサービスを介護保険から外し、自治体の総合事業に移 行します。しかし、未だにその受け皿について神戸市の方針が出されていません。しかも、その対象はさらに「要介護1・2」に広がりかねません。
2、特別養護老人ホームへの入居は今でも容易ではありません。この度、入居できる人を「要介護3以上」と線引きし、「要介護2」以下の人は入居資格がなくなります

(但し現在入居中の方を除く)。

3、介護サービスを利用して支払う利用料は、今までは一律1割だったものが、昨年の夏から比較的収入の高い人が2割負担に引き上げられました。今後、この対象が広がる可能性があります。


4、低所得者の施設利用者の居住費・食費の補助(補足給付)が削減されます。

 

介護保険料払ってサービスが受けられない?!

 

介護保険のしくみが複雑で十分に理解されないまま、とにかく走りながら周知を改善をと見切り発車した介護保険制度が、さらに周知されないまま見直されようとしていることに危機感を持ち、このたびの介護保険の見直しについて、議会では再三質問を地域では出前講座で皆さんに伝えています。

ぜひ、お声かけください。いつでもどこへでもお伺いします。一方で、介護保険の見直しが少しでも改善されるように神戸市(保険者)に申し入れをする準備を始めています。

 

 

 

「(仮)ストップ!社会保障改悪」ネットワークの結成総会

 

 

★日 時  10月15日(土)13:30~
★場 所  神戸市勤労会館308号室
★内 容  
1部 記念講演「(仮)介護保険見直しについて」
   講師:日下部雅喜さん
  (大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員)
2部「(仮)ストップ!社会保障改悪」ネットワーク結成総会
★参加費 資料代



 

【倶楽部発信】お 知 ら せ  

 

 

◆秋のリサイクルバザーご協力ください
春のリサイクルバザーご協力ありがとうございました。1日のみに限定した春のリサイクルバザーでしたが、盛況のうちに終わりました。売上金は、借り上げ住宅返還問題に取り組む支援団体にカンパさせていただきました。
秋のリサイクルバザー ・・・ぜひご協力宜しくお願いします。
●日時 9月18日(日)9:00~16:00
●場所 たんぽぽ倶楽部前
*提供品の受付は、9月5日からです。可能な限りたんぽぽ倶楽部の事務所までご持参いただければ助かります。どうしてもご無理な場合は、電話でのご相談に応じます。
*問合せ先:たんぽぽ倶楽部℡802-1125 月・水・金曜日13:00~17:00)


◆秋のバスツアーにご参加ください
今年は、バスツアーを企画しました。学習して体験して昼食
バイキングをいただきます。お腹も心も大満足。

ぜひご一緒に。
●日 時 10月30日(日)9:00~17:00頃
●行き先 かんでかんで
めんたいパーク神戸三田・キリンビール神戸工場

●参加費 4500円
●参加人数 40人(先着順)
●集合場所&時刻 灘区民ホール前9:00集合・出発
*申し込み方法 
たんぽぽ倶楽部にお出でいただき申し込んでください。
参加費はその折に徴収致します。

 


◆介護・子育て・労働・くらしの相談

★電 話での相談 ℡078-802-1125(事務所)    
★事務所での相談 毎月第2土曜日午前10時~12時 
ご注意 事務所での相談日を第1土曜日から第2土曜日に変更しています。なお、都合により不在の時もあります。ご了解下さい。
★手芸・絵手紙・読書・話し合い等の居場所として、ぜひたんぽぽ倶楽部をご利用ください。利用料は不要です。

 

 

編  集  後  記

 

障がいのある人もない人も混ざり合って学び、働き、暮らす・・・この当たり前の社会を願ってきました。しかし、現実はまだまだ厳しいものがあります。この春、「障がい者差別解消法」ができました。これを機にもう一度私たちの周りを見なおす必要があります。
 秋には、同封の「ボレロ」のチャリティコンサートが企画されています。ぜひご参加ください。メンバーの頑張りに心打たれます
ますます暑くなります。小まめに水分の補給をお忘れなく!元気にこの夏を乗り越えましょう。(小林るみ子)

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。


 
 

   

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