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2017.4月号

安倍政権の新三本の矢の つ「介護離職ゼロ」と全く逆行する今回の介護保険の見直しに対し 「闘いなくして老後の安心なし」と、 遅ればせながら抗う運動を展開しようと、 咋秋『安心と笑顔の社会保障ネットワー ク(略称:安心ネット)』を同じ思いのメンバーと立ち上げました。
介護保険制度は、 多くの人に十分に周知されぬままスタ ートし、 周知されぬまま大きく変えられようとしています。 介護保険料だけ払って介護サー ビスを受けられなくなるかも ・・・一人でも多くの人に知らせていこう声をあげようと、 ノボリや横幕、 チラシを準備し、 第1回街頭行動を行ないました。 今後も継続し広げていきます。

 

【4月15日 於:ろっこう医療生協灘診療所前】

 

【議会発信】2月議会 代表質疑から

 


1、子育て施策について―実態調査を踏まえた抜本的な施策が必要ではないかー

 

【小林】このたびの予算案では、2000年に始まった介護保険の、導入以来の初めての大きな見直しがなされようとしています。3年ごとに引き上げられてきた介護保険料。1割負担から一部2割負担に、さらに3割負担へと引き上げられようとしている介護サー ビス利用料。そして、このたびの 「要支援 1·2」訪問・通所介護サービスの総合事業への移行。制度の崩壊にもつながる見直しです。

その一方で、 少子化対策、人口減対策を掲げ、妊婦健診助成費· 特定不妊治療助成費拡充、3歳児未満最高階層の保育料引き下げ、子ども医療費助成所得制限撤廃等々の施策が盛り込まれました。しかし、子どもの医療費助成や給食の無料化等、 抜本的な子ども施策からは程遠い、消極的子育て施策だと言えます。そのために、本当に必要な子どもへの支援が決して十分になされているとは言えません。その最たるものが、子どもの医療費助成です。市長は、 4年前の市長選挙において 「子どもの医療費を速やかにゼロに」と言う重点政策を掲げました。このたびの予算案は、公約違反です。

 そこで質疑しますが、現役(若者)世代が今、神戸市政に「何を望んでいるのか」「何を必要として いるのか」の意識調査を実施し、その結果を踏まえ、「若者に選ばれる街」「子育てしやすい街」に向けての積極的な施策の展開が必要だと考えますが、市長の見解を伺う。

【市長】このたびの予算の施策はこれまでの市会での論議を踏まえ、 子育て世代のニーズも踏まえ計上している。また、今年10月には厚労省の 「ひとり親世帯等調査」の結果も発表され、 これも踏まえ ながら今後の施策展開を図っていく。

 

国いじめ問題について 一 第3者委員会のあり方を見直すべきではないか 一

 

【小林】昨年10月6日、 垂水区の女子中学生が自ら命を絶ちました。当初は、その理由も定かではあ りませんでした。その後、 「子どもに何があったか知りたい」「いじめが原因ではないか」と女子中学 生の保護者が、 学校や教育委員会に調査を要望したことから、 「いじめ防止対策推進法」28条の重大事態として、第3者委員会が設置されました。直ちに第3者委員会が設置されたことは評価されますが、 設置の公表はされませんでした。その後、 生徒を対象としたアンケート調査や聞き取り調査等が慎重に取り組まれてきました。

 そこで、質疑しますが、説明責任や透明性の観点からも、設置したことは公表するべきだったと考えますが、市長の見解を伺う。また、第3者委員会は、今後、調査・検証を踏まえ、再発防止策が盛 り込まれた最終報告書をも公表するべきだと考えますが、市長の見解を伺う。

【教育長】事案発生以降、 「いじめ防止対策推進法」28条に則り第 3 者による委員会を作った。しか し、 関わりのあった生徒の心の動揺を考慮して委員会設置や報道機関への公表については控えた。第3者委員会の調査は報告書にまとめる予定で、公表は遺族の了解を得て遺族や子どもへの配慮も必要 で個人が特定できないようにする等、公表範囲について留意し、 適切に進めたい。

【小林】第3者委員会が遺族を訪問したが、 委員会の任期はこの3 月までの 1年間で、 最終報告に再発防止策等含めることができるかどうかと言っているそうだ。不誠実で不適切だ。そもそも第3者委員会は教育委員会の 「いじめ問題審議委員会」という付属機関の横すべりの機関で中立性公平性に欠 けているのではないか。ちなみに大津の事案では任期は最終報告書が出るまでとなっている。


3、総合事業についてー現行相当サービスでスタートするべきではないかー

 

 

【議会発信】特別委員会 局別審査から

 

 

【行財政局】
1、原発事故避難者への市営住宅無償支援を延長するべきではないか
2、 神戸市で働く非正規職員の職員数、雇用形態、人件費の公表を


【企画調整局】 
1、 戦後7 2年、戦争を風化させないために説明板等での戦跡保存を
2、 在宅勤務制度は、真のワーク ・ ライフ ・ バランスの実現につながるのか
3、 奨学金返還支援は、地元就職前提の若手起業家だけでなく幅広い 人を対象にした支援に【意見】


【子ども家庭局】
1、過密学童保育所の解消においては、児童· 保護者と合意できる進め方をするべきではないか
2、子ども食堂」「学習支援」は、一過性に終わらせずに中長期的な計画で


【市民参画推進局】
1、 中学 ・ 高校・大学において、過労死等防止啓発のための積極的な授業を
2、 労働者性が増している 「シルバー 人材センター」のあり方の見直しをするべきではないか


【教育委員会】


1、 「(原発への)無理解」がいじめにつながる原発事故避難者問題について


2、 就学援助を受けながら学ぶ児童・生徒の増加は、子どもの貧困を象徴しています。就学援助の給付の対象は、給食費、修学旅行費、入学準備金等々です。中 ・ 高校生は、入学前に、制服代(冬・夏)や体操服代(冬・夏)等で一般的に 8〜10万円が必要だと言われています。これはこれで問題です…。就学援助の人学準備金は、今年度、 2万円台からようやく4万円台に引き上 げられたものの、まだまだ不十分。増額を求めていきます。さらに、必要な月に支給されず、 7月頃に支給されており、これでは間に合いません。実態に即した支給をということで既に全 国の80以上の自治体が3月支給に切り替わっています。手続きだけの問題で神戸市でもやろうと思えば可能です。即刻3月支給に切り替えるように、さらに現在対象外のクラブ活動費等も対象にするように求めました。

 

 

2017年度、チョコッと良くなったこと

 

●妊婦健康診査助成の拡充/助成上限12万円
●子ども医療費助成の所得制限撤廃
●シティハイツ新婚・子育て世帯 

 新婚3年以内3割家賃軽減   
●保育所 ・ 小規模保育等33施設800人確保
●3歳児未満最高階層の保育料引き下げ

●市営地下鉄定期券/通学定期の割引を

 学習塾や習い事に拡大
●教員多忙化で総務学習指導担当教員を配置
●教頭業務補助スタッフの配置
● 奨学金返還支援基金の創設/若手起業家の地元就職前提に50万円を3年間補助

●認知症初期集中支援チーム配置/全区に拡大
●特定健診でがん検診無料券を1万人に給付
●住民健診に胃カメラ実施
●「医療介護サポー トセンタ ー」全区に拡大
●「神戸アイセンター」7月に病院開設
●「救急安心センター」を設置。救急車を呼ぶ緊急性に
 悩んだ時に電話⇒ 短縮#7119
● 須磨海浜水族園を民設民営で再整備





【地域発信】居住の権利 健康に生きる権利を!

 

震災は終わってはいない・・・借り上げ住宅問題

神戸市は、 22年前の教訓を生かすことなく、 また同じことを繰り返そうとしています。 居住者を80歳以上(兵庫県)・85歳以上(神戸市)の年齢ごとに、また障がいの有無ごとに線引きし、居住し続けられる人と転居しなければならない人とに分断しました。 判定委員会を設置し個別の事情にも配慮する兵庫県と比べ、 神戸市は、「はじめに転居ありき」で機械的な対応をし、こともあろうに 「住み続けたい」と訴える居住者7世帯を契約期間の20年が過ぎたことを理由に部屋の明け渡しと期限後の賃料相当額(本来家賃)の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴しました。 市民を被災者を訴えたのです。 提訴されたある高齢の方は
「家賃もきちんと入れ真っ当に生きてきた。 何故その私が被告に。 私は被告のまま死んでいくのか」と切々と訴えています。
傍聴支援を続けながら、借り上げ住宅問題は、 あくまでも話し合い
で決着つけるべきだと言い続けます。
また、 これは決して当事者だけの問題ではなく、 災害が続くこの国
において、 私たち一人ひとりが避けては通れない、 向き合わなければ
ならない課題でもあります。 これからもぜひ、 被災者に寄り添ってください。 心からの願いです。

『22歳が見た・聞いた・考えた「被災者ニーズ」と「居住の権利」-借上げ復興住宅・問題』
      

(発行:兵庫県震災復興研究センター)1296円

 

 

 

 

『3.11ひなんの声~当事者自身がアーカイブ』

(発行:東日本大震災ひなん者の会)500円

住宅支援が打ち切られた原発事故避難者

東日本大震災、 原発事故から6年。 被災地と避難地との二重生活を強いられながら、 経済的にも精神的にも物理的にも不安定な日々を送ってきた原発事故避難者。 『災害救助法』のもと、 公営住宅の無償提供が行われ、 1年ごとの更新が繰り返されてきたその支援がこの3月末で打ち切られました。 神戸市内には、 3月末時点で、 15世帯 35人の 自主避難者がいました。 そのうち 1世帯は福島へ帰還。 もう1世帯の転居先は不明。 残る13世帯は “特定入居” として本来家賃で入居し続けることになり、 結果として負担増になりました。 自主避難した人も、 安全が保障されていない福島へ帰還した人も、 避難したくても避難できなかった人も、 国や福島県による帰還策のもとに切り捨てられようとしています。
過日、 復興大臣が「(原発避難は)自己責任だ」と言う発言をし、 多くの批判を受けました。 原発事故さえなければ避難しなくて済んだのに…あまりに無責任な 発言です。 復興大臣の本音であり、 安倍政権の本質だとも言えます。
これは決して当事者だけの問題ではなく、 原発の再稼動を許すこの国において、 これもまた私たち一人ひとりが問われている課題でもあります。 これからもぜひ、 避難者に寄り添ってください。心からの願いです。


*両冊子とも、たんぽぽ事務所にあります

 

 

【地域発信】 一冊の雑誌がつないだ読者交流会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん!駅頭で見かけたことありませんか。 雑誌『ビッグイシュー日本版』の販売者さん。 駅頭で立ち続け一冊350円の雑誌を販売しています。 そのうち180円が彼らの収益になります。 内容もさることながら、 彼らはこの販売活動を通して自立に向けて頑張っています。
3月末に、 販売者さんやビッグイシュー日本のスタッフ、 そしてこの雑誌を通じてつながった購読者の皆さんとの交流会が開かれました。 神戸での、 ビッグイシュ ー日本の初めての取り組みで新鮮さを感じました。
ビッグイシューの紹介、 販売者さんへのインタビュー、バックナンバーのうち購読者一人ひとりが選んだ号のその理由を兼ねた自己紹介等もりだくさんの内容でした。 最後に、 販売者さんの一人が『ビッグイシュー日本版』を購入している時、 「自分は絶対に販売者にはならないと思っていた。 その自分が今こうしている」その発言が印象に残りました。 格差貧困が拡大されている昨今、明日は我が身…いざと言う時のセーフティネットの一つ、 ビッグイシュー日本の活動の支援を続けたいと思っています。 これからも様々なイベントに取り組むそうです。 駅頭で、 販売者さんを見かけましたら、 ぜひビッグイシュー日本版 購入を!

 


 

高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー

 

ご紹介します!18「たんぽぽカフェ」


第4回は、 「もうすぐ6年 福島原発 今なお続く避難」のテーマで森松明希子さん(原発事故避難者訴訟団)と福島を訪問した山田和子さんのお話を聞きました。 原発事故から6年。 汚染土を入れたフレコン(黒い袋)、 高い線量、 甲状腺がんの(疑いのある)子どもたち、 8万人を超える県内外避難者。 にもかかわらず、 国や福島県による帰還策が進められています。 原発事故は決して終わってはいません。

 次回は、 一日も早く原発を無くし、 それに代わるエネルギーを求めて活動している方にお出でいただき、 お話をお聞きします。

 

第5回「たんぽぽカフェ

●日 時 5月27日(土)14:00~16:00
●場 所 六甲道組合員センター(地図参照)
●内 容「原発にたよらず暮らしたい」
●お 話 角田学(すみだ まなぶ) さん
(生活クラブ生活協同組合都市生活 専務理事)
●参加費 500円(資料・お茶代) 
*問い合せ先 ℡(078)802−1125 たんぽぽ倶楽部



 

【倶楽部発信】お 知 ら せ

 

◆春のリサイクルバザーご協力ありがとうございました
1日だけでしたが、 盛況のうちに終わりました。 たんぽぽ事務所でのリサイクルバザーも定着し、 購入される人も品物を提供いただく人もお手伝いに来ていただく人も年々増えています。 今回の売上金の一部は、 2020年まで核兵器廃絶を願い世界的規模の署名運動に取り組んでいる『神戸市原爆被害者の会』 にカンパ させていただきました。


  
◆総会&懇親会にご参加ください
総会&懇親会にご参加ください昨年は、 お休みしましたが、 今年は、 リニュ ー アルした『原田の森ギャラリー』で行います。ぜひご参加 ください。 同封のハガキでのお返事をお待ちしています。 日 時6月18日(日)12:00 ,-..,14:00
● 場 所 原田の森ギャラリー401号室 TEL078-801-1591(王子動物園前)
● 参加費 2,000円


◆たんぽぽ事務所を使ってください! 地域の”居場所“です
今、 た んぽぽ事務所は、 手芸教室や会議等に使われていますが、 地域の 居場所 としてもっともっと活用してください(無料)。事務所内には、身体や環境に優しい石けん(固形石けん•石けん歯磨き・粉石けん)や化粧品『介護保険のあらまし』『障がい者福祉のあらまし』『ママフレ』『なだパ パマママップ』 等、 暮らしに役立つ冊子や資料を置いています。 ぜひお立ち寄り ください。


◆介護・子育て・労働・くらしの相談

★電 話での相談 ℡078-802-1125(事務所)    
★事務所での相談 毎月第2土曜日午前10時~12時 
ご注意 事務所での相談日を第1土曜日から第2土曜日に変更しています。

なお、都合により不在の時もあります。ご了解下さい。


 

編  集  後  記

 

今年は、例年になく桜が長く咲き続け、いつまでも楽しむことがで きました。 王子動物園の夜桜通り抜け、摩耶ケーブル下の桜トンネル、 篠原の桜並木、都賀川沿いの桜、そして青谷川沿いのうこん(色の) 桜等々、灘区は桜の名所が数多くあります。 ちなみに灘区のシンボルの花はマリーゴールド、シンボルの木は桜です。原爆被害者が、これが最後の運動と核兵器廃絶国際署名に取り組んでいるその一方で、この国は、 核兵器禁止条約に反対、 交渉不参加を表明。 国連の会議場で空席とな った日本の席に一羽の白い大きな折り鶴が置かれており、「参加してほしい」と言うメッセージが書かれていたそうです。 希望を感じました。 それにしても怒りがお さまりません。

(小林るみ子 )

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。


 
 

   

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