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2014.4月号

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。

 

阪神淡路大震災から19年を経ました。早いものです。忘れられていきがちなその一方で、今尚多くの課題が残ったままです。来年20年の節目の年に向けて”震災“の検証が必要とされています。東日本大震災の被災地復興に、また、南海トラフ大地震の到来が叫ばれている昨今、その備えにつなげていくためにも、大災害を受けた神戸市が取り組まなければならないことです。



【議会発信】第1回定例会・・・総括質疑から


神戸市もアスベストの「リスク調査」に参加を! 

震災当時、復旧・復興作業に携わった労働者が、飛散したアスベストを吸ったことからアスベスト特有のガンである中皮腫を発症する事例が相次いでいます。アスベストは、発症するまでの潜伏期間が十数年から40年と言われてきました。ところが、解体作業に携わっていた労働者が、2008年、胸膜中皮腫を発症し労働基準監督署に労災認定されました。震災からわずか13年、今までの常識が覆されたのです。その後も発症が続き、中には、わずか2か月間、解体作業に携わった人も、また、がれき処理に携わった明石市環境部職員もいました。現在、私たちが把握できている人だけでも5人、この方々は、過去にアスベストに関わる職歴もなければ居住歴もない人ばかりです。このような事情から、アスベスト問題に取り組む『ひょうご労働安全衛生センター』等は、現在、環境省が行っている「アスベストの健康影響に関する調査(いわゆるリスク調査)」に神戸市もぜひ参加するように要請をしました。


【1月23日 神戸市への申し入れ】

これを機に、当時、マスクもせずに解体現場の横を通勤・通学していた一般市民の健康を守るという立場からも、神戸市としてリスク調査に参加するよう求めましたが、神戸市は、「環境省のリスク調査を知見目的とするものと位置付け、市民の健康を守るという観点から肺がん検診・結核検診・神戸市アスベスト健康管理支援事業でやっていくのが相応しい」と神戸市の制度の範囲内でやるという考えを示しました。しかし、その後、第2期最終年度(今年度)に、大阪市は全域を対象とした「リスク調査」の指定自治体になりました。神戸市も第3期に向けて手を挙げるよう、今後も再三求めていきたいと思っています。夏までが勝負です。


「空き缶持ち去り禁止条例」の見直しを


『ひとりと一匹たち』というテレビ番組をご覧になったことがあるでしょうか。場所は東京都多摩川河川敷。ここには900人程のホームレスのおじさんたちが猫たちと静かに自由に暮らしています。しかし、洪水で流されたり深夜に襲撃されたり命を落とした人が後を絶ちません。また、橋の上から飛び降りる人も少なくありません。番組のナレーターがホームレスのおじさんたちを「効率を追い求め、競争ばかりで息苦しくなってしまった私たちの社会の姿そのもの」と表していたことが印象に残ります。そのおじさんたちが生活の糧にしているのが空き缶集めによる収入。今は相場が下がり1㎏50円、2日間精一杯頑張って60㎏集めても3000円。それでも回収という労働を通して懸命に生きています。 
ところが、この間、全国の自治体で『空き缶持ち去り禁止条例』とやらが制定されはじめています。神戸市も例外ではありません。空き缶の回収によって生活を維持している人たちにとってその手段が奪われてしまうことは直ちに命の危機を招いてしまう恐れがあります。にもかかわらず、神戸市は対象者も根拠も目的も不明瞭なまま安易に一律に条例化に踏み切ろうとしました。これは結果として、ホームレス等の生活困窮者の社会的排除に結びつく危険性があります。
この秋に施行されることになった神戸市ですが、「生活困窮者の排除につながらないよう運用に配慮する」と付け足しています。施行までに、当事者や支援団体による神戸市への申し入れをぜひ行ってほしく思います。引き続き支援団体の皆さんと一緒に取り組んでいきます。

          

 


【議会発信】 「予算特別委員会」局別審査から

【保健福祉局】
●障がい者グループホームへの支援拡充について
 一戸建てを転用した障がい者のグループホームが様々な規制の中で思うように増えていませんでしたが、この間の諸団体の働きかけや国の考え方の変更から、柔軟な対応で設置が可能になってきます。今後、さらに改修費用等の助成拡充を求めていきます。
●区役所での福祉ワンストップ窓口の整備について
 生活保護受給者が求職活動等が容易にできるように、以前から総合相談窓口、ワンストップサービスの取り組みを求めていました。垂水区役所を皮切りに、須磨・長田・北区にも設置されました。さらに他区への拡大と同時に、住宅相談や貸付相談等も一度に解決できるように窓口の充実が求められます。ちなみに灘区はハローワークがあることから後回しになっています。


【交通局】
●交通空白地帯の解消に向けたコミュニティバスの運行について
高齢社会。高齢者の足はバスです。灘区も坂バスができましたが、敬老パスや福祉パスも使えるようにするべきです。また、山麓一帯に住宅がある灘区。交通の便の悪い地域、いわゆる交通空白地帯にも、今後、小型バス等のコミュニティバスの導入が必要です。
●市バス運転手の労働環境について
長距離バスの事故を機に急遽とりあげた質問です。昨年、山陽バスの運転手が長時間労働等の待遇改善を求めてストライキをしました。市民の命を預かる神戸市の立場としても、市バス・民間バスの運転手の労働実態の調査、労働環境の把握・改善に努める義務があります。


【建設局】
●「道路バリアフリー」の関係機関との連携について
国道43号線は、ご存知のように道路幅が非常に広く道路を渡るにも危険を伴う(特に高齢者や障がい者)ことから「近くにある歩道橋にエレベーターを」という声が新在家の住民から出ています。しかし、『神戸市バリアフリー基本構想』の重点地区に入っていないことや市・県・国の縦割りの弊害もあり、良い回答を得ることができていません。引き続き採りあげていきます。


●「みんなの掲示板」の有効な活用について


【水道局】
●指定給水装置工事事業者のPRについて
●原発災害での水の確保対策について

【環境局】
●常日頃からのアスベスト対策について
●資源ごみの持ち去り禁止条例と生活困窮者の対応について

 


 

市政報告会『神戸市政をもっと知ろう』


新年度が始まりました。私たちの住む神戸市の政策・制度  
について「もっと知りたい」「もっと聞きたい」「もっと言  
いたい」そんな集まりを作ってください。パワーポイントを
使ってわかりやすくお話にお伺いします。


【地域発信】今年度チョット良くなること


 

昨年の生活保護費の基準額の切り下げを機に、それと連動した多くの制度改悪がなされ、さらに、この4月からは、消費税率の引き上げ、医療・年金・介護等々の制度改悪で、市民の生活が脅かされようとしています。にもかかわらず、神戸市は、特定の誘致企業に対して多額の減税等の優遇措置を行おうとするその一方で、市民に対しては、消費税率引き上げを理由の公共料金等の値上げ、老人医療費一部負担金増額、母子家庭医療費助成対象者の削減、さらに国民健康保険料の不十分な軽減措置等でますます厳しい生活環境を押し付けようとしています。

 

・・・そのような中、ちょっと良くなることのお知らせ・・・


●乳幼児等子ども医療費負担の軽減策の拡充
0歳~2歳は現行通り無料
3歳~中学3年生は1日500円(2割負担)上限で月2回まで1医療機関ごと


●休日急病診療所(内科)東部が灘区に新設。
場所:灘区民ホール3階(灘警察南)9:00~16:40


休日歯科診療所も移転・拡充(三宮センタープラザ西館5階)
●保育所新設・増改築、小規模保育事業等々で約1400人の保育枠を確保 
●学童保育の開設時間の延長(~19時)を促進するための運営費加算
●小・中学校に専任の学校司書をモデル的に配置(30校)
●子どもたちの問題を早期発見・解決するための
スクールソーシャルワーカーを一人配置
●生活保護世帯に加え、ひとり親家庭の学習支援ボランティア事業実施  
●中学校給食スタート。配膳台設置(33校)
●国の給付金制度の創設に伴い、高校生向けの奨学金の「給付制」維持
●特別養護老人ホーム278床、老人保健施設105床、ケアハウス130床、認知症高齢者グループホーム144床、小規模多機能2か所整備
●バスの乗り継ぎ割引制度利用による2乗車目のバスの無料
(初めのバスの降車時から2乗車目のバスの降車時までが60分以内という条件つき)

 



高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー

 

ご紹介します!⑦ 『マブイ六甲』

今回の「ご紹介します!」は、『マブイ六甲』(灘北通4丁目℡871-1777)です。1999年に開設され15年目になります。
地域活動拠点施設『マブイ六甲』から地域へまちへと、仕事を広げています。灘中央筋商店街の真ん中あたりに、障がい者とともに歩む店として、クリーニングの取次店『クリーニング店クリナーズ・マブイ六甲』【写真上】とその向かい側に100円均一の店『100円ショップ・まぶ家』【写真下】を開いています。
毎日、エプロンをつけたメンバーが頑張って働いています。商店街や市場に来られるときには、ぜひお立ち寄りください。
メンバーの「いらっしゃいませ!」の元気な声が出迎えてくれます。
■営業時間10:30~18:00(土・日・祝10:00~18:00)   
■定休日:水曜日 *2店舗とも

 

【地域発信】阪神淡路大震災と東日本大震災

早朝、交通センタービル前で、あわはら富夫市会議員(中央区選出)や原和美元市会議員と「まだ震災は終わってはいない!」と、訴えました【写真左】。その後、東遊園地へ。絵を描くことを通して子どもたちの心のケアをと、懸命に頑張っておられる中嶋洋子さん(絵画教室「アトリエ太陽の子」主宰)は、今年は東日本大震災の被災地の先生や高校生を招き、訪れた人に被災地の話をされていました【写真右】。その後、「慰霊と復興のモニュメント」へ。献花、祈りの後に灘区へ。この日は1日祈りの日でし
た。

 

 

今残された課題の一つひとつ

 

◆借り上げ住宅返還
当時、復興住宅が十分になかったことからURや民間住宅を借り上げ被災者に住居を提供しました。契約期間の満了を理由に兵庫県や神戸市は「はじめに住み替えありき」の対応をし、「終の棲家」にという入居者の思いを受け止めることもせず、年齢・介護度・障がいの有無で線引きし、転居を強いてきました。東日本大震災の被災者のためにもと居住者は諦めずに交渉を行っています。【3月24日兵庫県との交渉】

 

 

 

 

◆震災アスベスト
 中地講師(熊本学園教授)は、当時の解体作業状況を画像で示しながらその危険性を話されました。今では使用禁止になったものの使用されている建物がある以上、平時からそれを除去する取り組みの必要性と各自治体の『地域防災計画』の中に、アスベスト対策の項目をきちんと入れるよう提言されました。解体作業に携わった建設労働者や研究員、会場からの発言等々でアスベストについて学ぶ場になりました。

【1月18日「震災とアスベストシンポジウム】

 

 

 

この他にも、震災障がい者補償、災害援護資金返還、新長田再開発事業等々、多くの人が今尚“震災”を引きずって生きています。これらの課題の解決が、東日本大震災の被災地で起きつつある課題解決に、予想される南海トラフ大地震に向けた真の対策につながると考えます。


【倶楽部発信】お 知 ら せ


◆春のリサイクルバザー、ご協力ありがとうございました

恒例のリサイクルバザーでは、毎回、品物のご提供も多くなり、大変喜んでいます。また、当日も、たくさんの方にご購入いただき、売上金の一部を東北の支援活動を行っている団体にカンパさせていただきました。今後も充実した活動を行っていきます。

 



『ボレロ』は、以前、ご紹介させていただいた障がい福祉作業所です。毎年秋に、東日本チャリティコンサートを開き、大正琴を演奏しています。昨年は、集まったカンパ金を宮城県南三陸町で大変な被害にあった『のぞみ福祉作業所』に送りました。作業所では、そのカンパ金で紙すき用の機材を購入したそうです。『ボレロ』は、これを機に『のぞみ福祉作業所』から絵葉書やタオル等を仕入れ、灘区役所2階の『なだびと喫茶』(毎週木曜日)で売っています。ぜひ、皆さんも一度のぞいてみてください。『ボレロ』のメンバーは、いつかみんなで『のぞみ福祉作業所』に行き、そこで大正琴の演奏ができることが夢です。今、10月18日(土)のチャリティコ
ンサートに向けて、仕事の合間を縫って大正琴の猛練習中です。(施設長 高石かおるさん)



◆「第19回被災地メーデー」にぜひお立ち寄りください


震災の次の年からはじめた「被災地メーデー」。仮設住宅の立ち並ぶ長田区若松公園が第1回目の会場でした。「被災地メーデー」は、中小の企業や会社で働く労働者をはじめ、地域住民、障がい者団体、朝鮮学校の子どもたち・・・様々な人が集う場になっています。歌や踊り、小劇、講談から屋台村等々、『たんぽぽ倶楽部』もチヂミ販売で出店しています。
●日時 4月27日(日)11:00~15:00
●場所:JR新長田駅南西 、鉄人28号広場の横


 

介護・子育て・労働・くらしの相談

尚、都合により不在の時もあります。ご了承下さい。  


編  集  後  記

新緑の季節になりました。皆さん、お元気ですか。
今再び安倍政権の手によって“戦争のできる国”作りが進められています。「庶民の暮らしなんか全然わかっちゃぁいない」「何か怖いよねぇ」「安倍さんは辞めてほしい」等々、たくさんの方から声をかけられるようになっています。誰もが“きな臭さ”を感じ始めている昨今、安倍政権の暴走を止めなければなりません。ご一緒に声をあげましょう。(小林るみ子)
 

   

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