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2015.12月号

 

 

 

“数の力”で強行採決された安保関連法。それだけでなく、労働者派遣法の改悪、沖縄普天間基地の辺野古移設、原発再稼働等々、国民の声を無視し、強引に進めて行く安倍政権の強権的なやり方に若い世代から戦争経験者まで多くの人が疑問や怒りを抱き「アベ政治を許さない」と声をあげています。今、『総がかり行動実行委員会』の呼びかけで、来春まで、2000万人統一署名行動に個人・団体が一つになって取り組んでいます。皆さん!ご協力ください。

 

【議会発信】第3回定例会代表質疑から


(1)介護保険の見直しについて

 

【小林】超高齢社会において、高齢者は、消費税引き上げをはじめ、医療・年金・介護等の社会保障が削減され、ますます厳しい暮らしを強いられています。とりわけ「2000年に始まって以来の大改訂」と言われている介護保険の見直しは、多くの高齢者に不安を抱かせています。 
その見直しの一つは、要支援者を介護保険の給付対象外にし、通所介護や訪問介護の介護予防サービスを各自治体の「総合事業」へ移行、既存の事業者だけでなくNPOや住民主体のボランティア、互助サービス等“多様なサービス”が介護予防サービスを提供できるようにすると言うものです。
そこで質疑しますが、「総合事業」移行後も、要支援者に従来通りの通所介護や訪問介護の介護予防サービスを量的にも質的にも保障できるのか、市長に伺う。


【神戸市】国のガイドラインでは移行後も利用者の状況から専門的なサービスが必要と判断された方については、専門職による現行相当のサービスを受けることができるとされている。神戸市では、2017年4月からの円滑な移行のために専門分科会を設置し、サービス基準等の検討を進めており、専門職と新たな担い手の役割をしっかり確認していきたい。

 

【小林】量的には保障されても、“多様なサービス”として、無資格の人や住民ボランティア等が導入されることで介護の質の低下につながるのではないかと懸念する。また、ガイドラインでは、介護保険利用の相談があった場合、窓口で「基本チェックリスト」による振り分けが行われるようになっている。あくまでも今のように要介護認定申請の対応・手続きをし、利用者の選択権・申請権を尊重するべきだと思うがどうか。

 

【神戸市】「基本チェックリスト」については、必ずしも認定を受けなくても必要なサービスを利用できるように国が定めたもので、必要に応じて要介護認定申請につなげることも可能だ。
【小林】「基本チェックリスト」は、むしろ介護保険利用抑制に「総合事業」の押しつけにつながり、生活保護で言う“水際作戦”ではないか。このままだと質的にも量的にも保障されるとは言えない。窓口では、「基本チェックリスト」は実施せず、要介護認定申請の手続きをやっていただきたい。国のガイドラインに追随するのでなく、原点に戻って神戸市独自で考えていただきたい。

 


(2)子どもの貧困対策について


【小林】子どもの貧困率は、OECD(経済協力開発機構)の作成基準にもとづき、平均的な可処分所得(いわゆる手取り収入)の半分を下回る世帯にいる18歳未満の子どもの割合を示します。日本の「子どもの貧困率」は、16.3%、およそ6人に一人が貧困状態にあり、『国連こどもの権利委員会』から勧告を受けているほどです。その背景には、ひとり親問題、非正規労働問題等があり、まさに“貧困の連鎖”から生じたものと言わざるを得ません。しかし、その一方では、「今のような物の豊かな時代、貧困なんてありえないし、そもそも見えない」と言う声もよく聞かれます。

 

 

 

 


そこで質疑しますが、昨年、施行された『子どもの貧困対策推進法』『子どもの貧困対策に関する大綱』のもと、神戸市としても、こどもの貧困の実態調査を行い可視化を、さらに目標値を掲げ対策を実効化していく必要があると思いますが、市長に伺う。⇒次頁につづく


 

【議会発信】第3回定例会代表質疑から

⇒つづく【神戸市】貧困の連鎖防止については、庁内で各局が集まる検討会を設置し、今後4つの視点①生活の安定に向けた支援②将来の自立に向けた学力育成③就労収入確保の支援④居住環境の安定の支援で、予算に向けて取り組んでいきたい。
【小林】神戸市は、就学援助を受けながら学んでいる子どもは、4人のうち一人(区によっては2人のうち一人)で、徐々に増えている。また、ひとり親・生活保護の子どもを対象に学習支援を始めており、高校進学率は高まっているが、経済的理由の中退者が多い(2013年度の在籍者数1509人のうち中退者56人)。このようなことからも「子どもの貧困」実態をつかむことができる。
神戸市は、ようやく子どもの貧困対策の一つ「スクールソーシャルワーカー」を1人配置したが、昨今、子どもをめぐる課題が多く、学校の中だけでは解決できない課題も多い。学校と社会、教育と福祉をつなげる役割「スクールソーシャルワーカー」が必要となっている。さらなる増員を。
【神戸市】今後、検証しながら配置のあり方を検討していきたい。
【小林】まずはあらゆる観点での実態調査を。

 

 

(3)神戸市の平和施策について


【小林】神戸市は、「平和都市宣言」「非核神戸方式」、「非核平和都市に関する決議」を経て、2009年、広島市長の呼びかけに応じ、「平和市長会議」に加盟しました。その後、名称が変わり「平和首長会議」となり、現在、加盟都市数は、161 ヶ国・地域、6820都市にもなっています。その「平和首長会議行動計画(2013年~2017年)」にもとづいた具体的取り組みの一つに、ヒロシマ・ナガサキのメッセージの発信・継承があります。①原爆写真・資料展を開催すること②被爆者による被爆体験証言を聞くこと③神戸市内の大学での「広島・長崎講座」の普及等が提案されています。

そこで、質疑しますが、行動計画での具体的な取り組みの中で、神戸市として何を取り組んでこられたのか、市長に伺う。


【神戸市】行動計画にもとづく取り組みとして中央図書館での戦災資料展の中での広島・長崎の被爆ポスター掲示や核兵器廃絶署名受付に取り組み、外大では平和と人権をテーマに市民向けのセミナーを開催した。引き続き平和について考えるきっかけのための啓発を行っていきたい。

 


【小林】市長の平和施策の取り組みの姿勢は弱い。毎年、『神戸市原爆被害者の会』が「原爆と人間」写真展を神戸市の後援のもと、JR神戸駅南のデュオぎゃらりーで行っているが、昨年【写真左】は、期間中5386人の来場者だったが、今年【写真右】は、904人に激減した。何故だと思うか。会場がハーバーランドへ行く人通りの多い東側から西側に一方的に変えられてしまったからだ。後世に原爆の悲惨さを語り伝えていきたいと懸命な被爆者の方々はガッカリしていた。これは一例だが、神戸市が主催あるいは共催で主体的に積極的に発信・継承しておればこのようなことはなかったのではないかと思うが。


【神戸市】今年は、戦後70年で重要な年だ。神戸空襲を引き継いでいくことも大事で、今年は「広報こうべ」でも特集を組み、記憶の後世への継承も必要だと考えている。


【小林】平和の問題が取り沙汰されている今だからこそ、神戸市として平和施策の充実に取り組むべきだと思う。市長としての姿勢が問われているのではないか。

【議会発信】決算特別委員会局別審査から

【行財政局】①神戸市におけるテレワーク(在宅勤務)導入における中間的検証を
②戦後70年、しっかり地に足の着いた継続的な平和行政推進
【企画調整局】①歴史(戦災も含む)資料の整理・保存、戦跡の説明板設置を
②マイナンバー制度導入・運用への対応について(DV・児童虐待被害者や事業所への対応等)
【子ども家庭局】①少子化と晩産化を背景とした「子育て」と「介護」が同時進行するダブルケア対策について 
②未婚・非婚女性への寡婦控除みなし適用について
*『子ども子育て支援新制度』説明会を未実施の区で【要望のみ】

【市民参画推進局】

①若年労働者の「労働法教育」実施について

②公共施設における保育コーナー・親子傍聴室設置で女性の社会・政治参加の保障を
*男女共同参画基本計画に「非正規労働」や「ひとり親」の課題も取り入れるべき【要望のみ】


【教育委員会】

①特別支援学校における諸課題について
●特別支援学校建設は長期的な計画のもとで

●知(的)肢(体)併置の特別支援学校の検証を


 

 

第4回定例会一般質問から

 

◆戦後70年、戦争資料の保存について
【小林】後世への継承と言う観点からも一時的な企画で終わらせるのではなく、常設展示にするなど「神戸市文書館」の事業の拡充をはかるべきだと考えるがどうか。
【神戸市】今回の企画展を機に、閲覧室の書棚に戦争関連資料、神戸空襲コーナーを設け、あらたに進駐軍関係文書を閲覧できるようにしたところだ。
◆若年層の労働法教育について
【小林】現在、日本では、労働基準法以下の労働条件で働かされている働き方が凄まじい勢いで広がっています。若年労働者が普通に働いて普通に生きて行くためには、会社や企業の経営者に労働基準法遵守を求めるその一方で若年労働者自身は労働法の知識の習得が必要とされている。神戸市においても若年労働者を対象に実践的な労働法を学ぶ機会を提供するべきだと考えるがどうか。
【神戸市】実践的と言うことだが、高校では、社会保険労務士やハローワークからの派遣を受けて、困った時の対処方法等の指導もしている。
◆住民登録のない外国人への住民サービスについて
【小林】居住の実態が確認できれば、制度が適用される自治体が多い中、神戸市においては、2000年の大脇雅子議員の質問主意書に対する国の答弁よりも後退しているのではないか。また、ある区役所で、住民登録のない女性が母子手帳の交付を求めたが、妊婦健診補助券等のある別冊は手渡されなかったと聞く。職員への再度の周知徹底が必要なのではないか。
【神戸市】区の統一的な対応は必要だと思う。

 

【議会発信】神戸市の抱えている諸課題


本来は、研修や資料収集のために使われるはずの政務活動費を全く別の使途で使っていた会派「自民党こうべ」の不正支出問題。恥ずかしい限りです。この間、議会では検討委員会が設置され、当時在籍していた議員一人ひとりの事情聴取を行ってきましたが(マスコミ公開)、このたび、検討委員会での限界から刑事告発に踏み切りました。同時に、議会としても二度とこのようなことが起きないように検討委員会の中で、再発防止策(政務活動費の透明化、チェック体制の強化等)話し合っています。

子どもの食の環境の乱れが言われ、既に全国の中学校の約8割が給食に踏み切っています。神戸市も遅ればせながら昨年からスタートしました。食育と言う観点で「自校方式・親子方式の採用を」と言ってきましたが、神戸市は「時間がないお金がない」と言う理由で弁当屋が入るデリバリー方式を採用しました。しかし、この間の喫食率は約4割。その様な中、異物混入問題が起きました。一部を除く中学校は停止継続に、この11月から開始予定だった中学校は延期状態に、当該の弁当屋は契約解除になりました。これを機に、中学校給食は自校・親子方式に切り換えていくべきです。


 

阪神淡路大震災から20年。今尚多くの課題が残ったままです。その一つが借り上げ住宅返還問題。当時、復興住宅が不足する中、UR(旧公団)や民間住宅を借りて復興住宅にしました。そこにたまたま入居した被災者に20年という契約期間(それも曖昧なまま)が来たからと言う理由で、兵庫県や神戸市は今、居住者を年齢や障がいの有無等で分断し、転居を強いています。居住者は高齢者。また転居することは命を縮めることにもつながりかねません。希望する人全てに終の棲家を!この問題は、災害大国日本、私たちの課題でもあります。居住者にぜひ寄り添ってください。


 

 

高齢者や障がい者、子ども、女性の「働く場」「集う場」の紹介コーナー

ご紹介します!13

障がいのあるメンバーが地域の皆さんに見守られながら働いています

 

 

 100均とクリーニング屋さん

『マブイ六甲』

●中央市場入口近く・・
障がい者事業所『マブイ六甲』
は、100円均一のお店とクリーニングの取次店で頑張っています。
ぜひご購入ご利用ください。

手作りクッキー屋さん
  『ボレロ』
●水道筋2丁目・・・障がい者事業所『ボレロ』は、あらたに水道筋商店街にお店を出しました。手作りのアーモンドクッキーやパウンドケーキを頑張って販売しています。ぜひお買い求めください。


    
【倶楽部発信】 お知らせ

 

◆みなさ~ん、ご存知でしたか!
時折、エプロンを身に着けた男性が、『たんぽぽ倶楽部』の前に机を置いて、子どもや買い物客を相手に廃材を使った工作を教えたり遊んでみたり・・・。とても器用なその男性は、青柳さんという方です。昔は、いつでもどこでもこのような光景が見られたのですが、今は・・・。どこか懐かしいゆったりと流れる素敵な空間が生まれました。来春、再開をお楽しみに!

 

◆秋のリサイクルバザーご協力ありがとうございました

春のリサイクルバザーは、統一地方選挙のため中止しましたが、秋のリサイクルバザーは盛況のうちに終わりました。ご協力ありがとうございました。売上金を東北の被災地支援につなげました。
次回のリサイクルバザーは、3月27日(日)のみ行います。品物のご提供、宜しくお願いします。また、品物の回収日は、3月20日(日)にさせていただきます。ご了解いただいた上で、連絡をお待ちしています。ご持参いただく場合は、月・水・金曜日の午後1時~午後5時、たんぽぽ倶楽部(℡078-802-1125)までお願いします。


 

 

◆介護・子育て・労働・くらしの相談

★電 話での相談 ℡078-802-1125(事務所)
★事務所での相談 毎月第2土曜日10:00~12:00 
*ご注意 
事務所での相談日を第1土曜日から第2土曜日に変更しました。
なお、都合により不在の時もあります。ご了解下さい。


 


編  集  後  記

 

 

◆「アベ政治を許さない」2000万人統一署名行動が始まりました。この行動の要になっている『総がかり行動実行委員会』、若者のシールズ、安保関連法に反対するママの会、個人、超党派の政党、全てが一つになって署名運動に取り組んでいます。『たんぽぽ倶楽部』(水道筋2丁目)、新社会党灘総支部(天城通3丁目)に署名用紙を置いています。次回の『たんぽぽ通信』には同封する予定です。人から人へ広げてください。それが大きな力になります。

 

◆同封の「落合恵子講演会」にぜひご参加ください。


◆ひつじ年も終わりに近づきました。来年はさる年。“見ざる言わざる聞かざる”ならぬ、しっかり見てしっかり聞いてしっかり話す・・・一人ひとりの行動が未来を変える、そんな1年になりますように。
来年もどうぞ宜しくお願いします。(小林るみ子)

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。

 

   

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